【超入門】今話題の読書会とは何かを初心者でも分かるようにその目的や内容まで解説

どうもこんにちは。

このサイトは「予想できない本や人との出会いを提供する」をテーマに活動している「ポリス読書会」により運営されています。

本ページでは巷で密かにブームとなっている読書会とはどういうものかを初心者向けに解説いたします。

具体的には読書会がどういう目的で開催されているのかであったり、それごとにどういう内容があるのかを紹介しながら、読書会初心者が実際に参加という選択をするのを後押しする内容になっております。

執筆者は30種類を超える読書会に参加するだけでなく自らもファシリテーターとして読書会開催実績が200回以上ある人間です。

読書会とはそもそも何か?

まず初めに読書会とはそもそも何なのかということについて概要をご紹介いたします。

読書会とは出会いを提供する場所

一言で言えば、
読書会とは出会いを提供する場所です。

具体的に読書会での「出会い」が何を指すのかというと、出会い系サイトのような「出会い」という意味ではありません。

新しい「本」との出会いかもしくは新しい「本」と「人」との出会いを提供するものが多くなっています。

前者についていうと、すでに見知った大学のゼミ生の間で開かれるようなものをイメージしていただくといいかもしれません。

この場合はメンバー同士が長い付き合いであることが多いため、新しい「本」との出会いを目的として開催されることが多くなります。

昔はカールマルクスの『資本論』なんかを使って、京都大学ではゼミ生同士が本を読み込んでいくという作業を行っていたというのは有名な話だったりします。

もちろんこういった読書会ばかりではありません。

どちらかというと最近で言えば、読書会と聞いて第一想起するようなネットで検索すれば出てくるタイプのようなものもたくさんあります。こちらは新しい「人」との出会いもありつつの新しい「本」との出会いまであるようなものとなっています。

どちらかだけを求めてくるという人も結構いまして、例えば極端な話ですが読書をほとんど普段するわけではないというような人も参加することがあります。

ここで、本記事をご覧の方がイメージするところの読書会(新しい「人」と「本」の出会いをもたらす読書会)に関して、いくつかの種類があるためそれを掘り下げてご紹介したいと思います。

目的ごとに異なる読書会の内容

一口に読書会と言ってもその目的が様々です。そしてその目的ごとに内容が異なってくるというふうになっています。

代表的な読書会を例に挙げながらご紹介していきたいと思います。

『猫町倶楽部』読書会の目的と内容

一つ目は『猫町倶楽部』という読書会です。

こちらは日本でも最大級の読書会で、私自身参加したことがあるのですが、毎回かなり盛況で満員にならないことがないくらいになっています。

管理人をされている山本多津也さんという方が書いた『読書会入門 人が本で交わる場所』という著書によると、東京大阪をはじめとする主要としで年間で200回以上開催され、1年間ののべ参加人数は約9000人にものぼるとあります。

参加者の年代層も多種多様で10代から60代まで広くなっています。

取り上げる本はビジネス書から哲学書、国内外の古典文学、評論、エッセイに至るまで、かなり守備範囲が広くなっています。

おそらく『猫町倶楽部』のサイトに行けば一つは参加してみたいと思う読書会が見つかることでしょう。

『猫町倶楽部』読書会の目的は、山本さんの著書から想像するに「一つの本を深く読み込んできた参加者同士が、読んだ内容について自分の意見や考えを話していくことでより
立体的な読書体験をすることにある」と思われます。

そう考えられる理由としては山本さんが読書会には唯一の参加条件として「読了していること」を課しているからです。

読み終えてない方の参加はお断りというのは世の中にいろいろ読書会があると言えど、なかなか高いハードルではないかと個人的には思います。

『Read for Action』読書会の目的と内容

続いて紹介したいのが規模でいうとおそらく『猫町倶楽部』の次に大きいと思われるRead for actionという読書会コミュニティになります。

こちらは神田昌典さんというビジネス界隈では著名なマーケッターの方が立ち上げた団体になっています。

オフィシャルサイトによると読書会は年間1,300回以上開催され、参加者数の合計は一年で12,000人以上もいると記載があります。

同読書会の特徴として大きいのは数百人にのぼるファシリテーターと呼ばれる人たちが個々にイベントを開催しているというところになります。

ファシリテーターがそれぞれ得意とする領域があり(例えばメンタリングとかドラッガーとか『7つの習慣』とか)、それぞれの強みが合わさる形でRead For Actionという団体は日本を代表するような読書会コミュニティになっているわけです。

取り扱う本自体は神田昌典さんが代表ということもありビジネス書がメインではありますが、その他にも児童書を扱うものや「積読本を解消」というテーマを設定したものなどバラエティは豊かになっています。

このRead for actionの目的ですが、こちらは神田昌典さんの著書なども踏まえると「単に本を読んで終わるというのではなく行動するために読書をすることにある」と思われます。

そこに目的があることもあってか『猫町倶楽部』とは対照的に「まったく読んでこなくていい」というふうにルールが設定されています。

内容自体は、参加したイベントの中で一冊もしくは複数の本を神田昌典氏や共同代表である勝間和代氏が開発したとされるフォトリーディングという技法を使ってその場で読むということが主なものとなっています。

自分が読んだ本を紹介する読書会の目的と内容

最後が自分が読んだ本を紹介する読書会です。

こちらは特定の団体というよりは、ネットを検索したときに前述の団体を除けば広くみられる読書会の形式になっています。

初心者が押さえたい自分にあった読書会の見つけ方

ここで、今まで読書会に参加したことがない初心者方向けに自分にあった読書会の見つけ方というのをご紹介いたします。

かくいう私自身が最初の頃はよく考えずに参加してしまい「これは正直合わないな」と思うことが何度もあったからです。

時間とお金は限られていますから、最初からなるべく自分にあった読書会を見つけたいですよね。

これをみていただいている方には、最初の読書会から満足度高く楽しんでいただく方法を伝授したいと思います。

参加して後悔しない読書会を見つける3つのチェックポイント

初心者の読書会選びにおいて絶対抑えるべきチェックポイントは3つだけです。

読書会の種類

まず一つ目は
開催される読書会の種類です。

読書会は大きく二つの種類があります。

指定の書籍を読みこなす課題本型と単純に
自分が読んだことがある本を紹介する紹介型で構成されています。

冒頭の読書会とはの説明のところと重ねるならば、
新しい「本」やある本の多様な解釈に出会いたいというタイプの方は前者の課題本型の読書会を選んでいただき、
新しい「人」というところの出会いに重きを置く方であれば後者の紹介型のものを選んでいただくのがいいと思っています。

もちろん課題本型でも新しい「人」との出会いはありますし、紹介型のものでも新しい「本」との出会いはあります。

単純にウエイトの問題です。

ビジネス系か非ビジネス系か

続いて二つ目ですがビジネス書かそれ以外かです。

こちらに注目するといい理由は参加している人間の人種が異なるためというのが端的な理由となります。

簡単に言えば、ビジネス書をテーマとする読書会に集まる人というのはビジネスで成功したいとか経済的に成功したいというところに軸足がかなりあります。一方でビジネス書以外の読書会に集まる人はそういったものとはむしろ距離感をとるような人が多くなっています。

この辺りは結構満足度に関わるところで、テーマの本が何かも大事ですがそれに関連して集まる人のタイプが自分の嗜好性とあっているかどうかは極めて重要です。

価格帯

最後の三つ目が金額設定です。

一口に読書会と言っても金額が幅広くなっており、最安でいえば0円のものもあれば、3000円や5000円という比較的高価なものもあります。

この辺りは断言し難い部分もあるのですが、個人的には0円のものも3000円以上のものも最初はあまりお勧めできません。

その中間くらいがベストだと思います。

この辺りは感覚的なものもあるのですが、無料というのはそのイベント自体が集客難に陥っているか、何か別の狙いがあって開催されていることが多いのです。

前者については行ったら自分一人と主催者だけだったということが私自身経験もあるのですがあり得ます。

後者についていえば、実は怪しい商売に勧誘するためのものだったとかそういうのもあり得るのです。

もちろん良心的なものもあるかもしれませんがただほど怖いものはないというのは読書会というものにおいても当てはまります。

そしてもう一つの3000円以上についてですが、こちらについてはあなた自身がよほど金が有り余っているのでなければ、最初にそこまで一回のイベントに課金するのはリスクがあるからです。

無意識に、期待値が自分の中で高まりすぎてガッカリしやすくなってしまう可能性があります。またいいと思っても継続的に参加しようとするには少しハードルがあるなと感じてしまうと私は思っていますので、あまり初心者が最初に行く読書会ではないかもしれません。

この辺りは何回かいろんな読書会に参加することを通して嗅覚が養えますので、そのあとで今言ったような価格帯のものに参加するというのであれば特に問題はないと思います。

怪しい読書会について

なおここまでは参加すべき読書会という切り口で記載をしてきましたが、読書会の中には参加すべきかどうか怪しいものも存在します。

具体的にはネットワークビジネスにつながるものが最近では流行しています。

この辺りは読書会についての危険なイベントを裏どりの上で、記載しているツイッターアカウントが見つかりましたのでこちらを参照ください。

私自身全て参加したことがあるわけではありませんので、鵜呑みにする必要はありませんが、どういうのが危ないのか、ネットワークビジネスにつながるのかということが書かれています。

そういうこともあって最近の読書会コミュニティやビジネスコミュニティの多くがネットワークビジネスの活動をする人には参加拒否と明記しているところが増えています。

終わりに

本日は読書会初心者向けに参加して後悔しないために抑えておくべきことというテーマでお話ししました。

一人で本を読むだけでは読書はもったいない、これは読書会を主催する人が共通して持っている思想です。

それに共感しているからこそ読書会に参加してみようとこれを読んでいただいているあなたも思っているのだと思います。

ここで紹介した内容を踏まえていただければそう大きな失敗はしないと思います。

最後に少しだけ管理人が主催している読書会について記載いたします。

我々は読書をすぐに利益を生むための道具にしてしまうことに徹底的に抗い、本を通して感想をシェアしたり、参加者と一緒に読んでいくことで、これからの時代に真に役に立つ知識や思考力を身に着けることを目指すpolisという団体を運営しています。

polisというのは市民により作られる都市国家ということを意味するギリシア語です。

この言葉を充てているのは読書会というものを通して、参加者個人が市民として一つの都市国家を作るというようなことを願うような意図があります。

polisが主催するのは

一人ひとりの新しい生き方が見つかる読書会

歴史に学び今ある自分を別の角度から捉える読書会

将来を見通す思考力を身につける読書会

です。

この団体は2021年1月に誕生しました。

読書会コミュニティとしてはかなり後発です。

当団体設立の経緯は2020年のパンデミックがもたらしたこれまでの生活スタイルの破壊や産業構造の大きな動揺に一過性ではない大きな社会的不安がこれからやってくることを察知しました。

これを乗り越えていくにはどうすればいいのか考えた末に不安や悩みを共有し、大きな一歩を歩むことが可能な読書会ネットワークを作ることが望ましいのではないかという結論に至りました。

polisでは全国に支部を設置し個々に独自性の高い読書会を開催します。

ポリス読書会には3つの特徴があります。

1.10年後、20年後に「役に立った」と思える読書体験を提供するファシリテーター

多種多様なバックグラウンドを持った読書会ファシリテーターが

思想、文学、歴史、ビジネスなど様々なタイプのイベントを開催しています。

10回、20回と読みたくなる本に出会う場を作ります。

過去の読書会参加者からは、自分一人では手に取らないような本の面白さに気づけた

自分の考えが180度変わったという言葉をよくいただきます。

ファシリテーターは参加者にそういう喜びを提供できるよう

何か一味違った個性豊かな顔ぶれになっています。

2.次に読みたくなる本まで見えてくる読書会

これからの時代は一つの情報で難題を突破できるということが

ほとんどなくなると我々は考えていることから

読書会で手に取った本からさらに次はこれが読みたいという思いが浮かぶ

読書体験の連鎖を生み出していきます。

読書会に参加して終わり、

読書会に参加して満足、

読書会に参加して楽しかった

それだけでは終わらない知的好奇心の開発を読書会が担います。

これからの時代に必要とされるであろう

学び続ける力をpolisは提供することが可能です。

3.知識の共創とアウトプットを重視する読書会

polisが提供する読書会では一人で本を読んでいるというのとは異なる体験を提供します。

毎回異なる参加者との出会いがある読書会、ファシリテーターの異なる支部での読書会など

polisは多くの知識を共創し続けるコミュニティプラットフォームであり続けます。

また、読書体験をインプットに留めるのではなく、

アウトプットに重きをおき、読んだ書籍が血となり肉となる、

そのようなことを参加者にしていただけるようにいたします。

polisは次のような人の参加を歓迎します。

  •  読書のあり方がすぐに利益を生み出せるかに傾くことへ拒否感のある人
  •  ネット社会が多くの情報が待っていても持ってくる中で、本質的に価値のある情報とは何かを考え続けている人
  •  これからは弱肉強食の時代であり、自分にとって利益を生む人との付き合いを増やさなければならないという考えに違和感を感じている人

ハンナ・アーレント という20世紀の政治思想家がいます。

彼女は非常に興味深いことを言いました。

「思考」は一人で社会領域から退いた場所でのみでは獲得されないのである、むしろ孤立した個人はとんでもない判断をしばしばしてしまっていたのだということを指摘した上で、社会における他者との対話が真に思考を司る大きな要因となると述べました。

polisが主催する読書会もまたこの考えを体現するべく、人々が思考をするための具体的な場所となることをお約束します。

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